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IZU AKAZAWA

  【 海爺の慶良間ツアー情報 】

  217才の好奇心

 

 
 
しま
 
阿嘉港の防潮堤
 
  
 
□ 高潮にやられた阿嘉島の防潮堤
 ニシ浜で知られた阿嘉島は座間味に次ぐダイビングパラダイス。サービスも16軒あってにぎやかである。東風をまともに受ける阿嘉港には防潮堤が北から南へ延びている。
 台風23号の高潮は14メートルにも達し、ケーソンでつないだその防潮堤を呑み込んでしまった。脱線転覆した列車のような白いケーソンが痛々しく横たわっている。
 島の子供たちが岸壁に描いたイルカや鯨の絵も、四散して痛々しい。夢とロマンは自然の暴威になすすべもない、海が時化るとクイーンザマミのような大きな船は着けなくなってしまったのである。修復までどのくらいかかるかわからないが、荒天のときは座間味港だけの発着になり、阿嘉島の乗客は艀に乗せて送迎することになる。
 
 
217才
  
3人組  217歳の好奇心チーム
 
  
 
 
□ 3人合計で217歳の好奇心チーム
 83歳のユリコさん(216ダイブ)と、左片マヒの後遺症をもつ63歳のヨウコさん(320ダイブ)そして同行サポーターはぼく。3名、合わせると217歳の錚々たる好奇心チームである。これが慶良間ゆきのオリジナルツアーメンバーである。
 好奇心は年をとらないというが、いずれも燻銀のようなお達者たちである。
 嵐なんかでストレスを貯めていられない、台風にも馬耳東風の人生の達人たちである。殊に83歳のユリコさんは特筆に値する、記録もののスーパーダイバーである。もちろん宿の“ダイブイン浜”でも、ユリコさんはリピーターの高齢者記録を更新している。
 
 海のなかで自分の重さと浮力が釣りあって、浮きも沈みもしない状態をぼくらは“中性浮力”と呼んでいる。中性浮力はダイビングテクニックのキーワードである。ダイバーは中性浮力を自在にとれるようになるまで、月謝をつぎ込んで経験を重ねていくのである。
 ユリコさんの中性浮力は完成に近い。216ダイブのキャリアのたまものである。もちろんこのキャリアの原動力は彼女の旺盛な好奇心だと思う。貴重なサンゴ畑の中空を天神さまのような優雅な顔つきで、ゆっくりと浮きも沈みもしないで泳いでいる。
 
 
 
□ ユリコさんの好奇心プログラム
 ユリコさんの元気は、日頃の好奇心プログラムの徹底だとぼくは推察している。
   
 ・1日2リッターの水を飲む。
 ・毎朝食(バナナ1本/リンゴ1個/タタミイワシ2枚/ウェハース3枚)の徹底
 ・肉や生魚を避け、塩分は絶対拒否している。毎晩の夕食にグラスワイン1杯。
 ・週1回、A紙のカルチャーセンターへ、新約聖書の勉強会へ出席している。
 ・9時就寝厳守。
 ・週に2回のスイミング(1000メートル×2本)と1回の1時間のウォーキング
 
 ユリコさんは涼しい顔で、那覇の壺屋通りをビニール袋を小脇に抱えて歩いていた。
 袋には久米島の水が入ったリッターボトルが2本入っている。時々、立ち止まってはボトルを取り出し、山羊さんのようなやさしい口許に水をいれていた。
 ぼくは彼女の元気の秘密に触れたように思ってニヤリとするのである。水はいくら飲んでも害にはならない。 『あやからなければいけない』 彼女に負けるわけにはいかない。
 
 
ゆりこさん
 
海のユリコさん
 
 
 
 
3/29/03 10/24/04
 
シイナログ 3/29-2003 : 10/24-2004
 
◎ ログを拡大する
 
 
 
 
□ ホンソメさんにご用心
 最終日、ガイドは座間味のスーパーガイド宮平安弘さんである。
 ポイント名はガヒ島の通称ボツボツサンゴ。幼児の拳のようなコモンシコロサンゴの群生地である。潮通しが良いのでいつ潜っても透明度は抜群、スズメダイ系の魚が多い。
 妙なポイントでボツボツのホンソメワケベラが、人間も掃除するので知られている。
 男も女も見境がない。首筋や顎,耳などチョロチョロ寄ってきて、尖った口先でアタックしてくる。ガイドの宮平さんもよくやられると苦笑していた。
 
 ぼくの右耳は9cm、めだつほど大きい。したがって耳の穴も鼓膜が見えるほど大きい。話は赤道直下まで飛ぶが、モルジブのホンソメワケベラは小笠原諸島のように大きい。そのモルジブのクルンバで、右の耳穴をアタックされた話に脱線する。
 クルンバのホンソメは太った奴で耳の穴から抜けられなくなって、キューキュー鳴きながらもがいていた。ホンソメの口には歯がないから危険はないが、さすがに気色が悪い。
 右手でひっぱり出そうとしたが、背びれが引っ掛かったのか取れなくて往生した。そんなわけでぼくの弱点を見破ったホンソメの眼力には、普段から恐れいっていたのである。
 
◇                   ◇
 
 ところでボツボツのホンソメだが、なんと奴さん、驚いたのはユリコさんの綺麗な襟足を突っついているではないか。ぼくは彼女の右サイドから素手で襟足をガードした。そのとたんに、今度はぼくの右の耳穴が、ボウーッとなっておかしくなったのである。
 去年は3月29日、同じボツボツポイントで同じく右の耳の穴をやられていた。
 このコピーは、ぼくのログブックをスキャンしたもの、思えば奇縁、可笑しくてうるさいポイントである。実はまだある。一昨年は台風にぶつけての9月中旬、同じくボツボツでやられている。証拠はあるがイラストを失敗しているので遠慮したい。
 さて、ぼくのホンソメ対処法は簡単である。水中マスクのストラップを下げて、耳タブで穴の蓋をしてしまうのである。ぜひ、ボツボツダイビングに推奨したい。
 
 来春(3月)のオリジナルツアーの慶良間ゆきは、鯨とウミウシがテーマになる。
 
  
 
  
  
海爺 2004-10-28
 
 
 
 
 
   
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